横浜・川崎・千葉散歩

千葉散歩 古社・古刹めぐりと名画鑑賞の旅

2016年06月21日(火)
 今回の散策は、はじめて江戸川を越えた。市川市にある本八幡に集合し、この地域の古社・古刹をめぐることとした。まづ、白幡天神社を訪れる。源頼朝が房総で旗上げをした際白旗を挙げ、戦勝祈願をしたことで白幡の名になったと云うが、ご祭神が武内宿祢、菅原道真であることからそれより遥か以前に建立されていたようである。本殿には勝海舟の社額も掲げられ、寄進者の灯篭なども多く立ち並び、相応の格式が感じられた。つづいて、江戸時代から千葉街道を下り、江戸川を越えてまで参詣者が多かったと云う葛飾八幡宮に向かう。現在、駅名がJRが本八幡、京成は京成八幡と言うが、この神社の名に起因する。この葛飾八幡宮は、下総国の総鎮守として祀られ、その格式通り第一鳥居から随身門までは長い参道が築かれ、そして本殿の傍らには、樹齢1200年を超えるという大公孫樹が聳えるように立っている。つづいて、千葉街道沿いにある「八幡の薮知らず」という孟宗竹と薮が鬱蒼と覆い茂っている一角を訪れた。ここは江戸時代には
「禁足地」とされ、一度足を踏み入れると出て来られなくなると伝承されてきた所である。今日は、その広さも狭まっていることから、その恐怖心は感じられないが、当時、人が寄り付かなかった所だったことは想像できる。次に駅周辺の盛り場を散歩して街の様子を見ることにした。その盛り場の一角に、「日本料理・うえだ」という雰囲気のよい高級割烹の店構えの前に来た。店頭のショーケースに看板料理がならび御代も乗っている。少し早いが「昼食はここでどうか!」と誰となく言い出し、皆が賛同して、店内に入った。まだ、客のいない奥の座敷で、寛ぎながら座を囲み、ランチをいただいた。美味い!満足! 近郷では人気のある店のようで、店を出るときは、店内は客で席が埋まっていた。
ランチタイム
 ところ移して、京成八幡から京成中山駅に向かう。駅を出ると、北に向かって緩やかな登り坂道があり、両脇に商店が並んでいる。典型的な門前町の形式で、間近に黒く塗られた正中山法華経寺の総門が建っている。ここを抜けて歩いていくと大きな山門と日蓮上人像が毅然と立っている。さすがに日蓮宗大本山と尊称されるに相応しくすごい迫力で迎えてくれる。境内は広く国宝や国指定重要文化財の宝庫である。これらを順に見学すると相応の時間がかかるので、境内から数分のところにある「東山魁夷記念館」へ先に訪ねることにした。東山魁夷は云わずと知れた日本画の大家で、ここ市川に50年住み、この地で自然をモチーフにした静謐な絵画を描き続けたという。当日は多くの人が鑑賞に訪れていて、画伯の人気の高さが伺えた。絵の実物は、国立美術館に所蔵されて入るものが多かったが、そのレプリカであっても十分感動を受ける絵画をゆっくり観賞できたのは幸運である。法華経寺境内に戻る。国指定重要文化財の祖師堂、五重塔、法華堂、四足門そして本院内にある鬼子母神堂、聖教殿をつぶさに見学。それから、当寺を全国的に知ら
しめている「寒百日大荒行」が行われる荒行堂など、想像以上に仏教信仰の深さと敬虔さを示してくれた。残念ながら、国宝の日蓮上人御真筆の立正安国論、歓心本尊抄は非公開で閲覧できなかったが、本院と同日に荒行が行われる遠寿院道場では、将軍家から寄進され、水荒行で使用されるていた御影石製の水盤を見ることができた。今回の千葉散策は、見学箇所は少なかったが、見どころは多く、記憶残る散歩でした。 (石井義文)
        スライドショー (千葉散歩)      
        スライドショー(鎌倉 長勝寺 大國祷会成満祭)

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