学校長ご挨拶

着任のご挨拶

2020年05月21日(木) | コメント(0)
県立多摩高等学校長
野田 麻由美

 本年4月に県立相模原総合高等学校長から転任してまいりました。「質実剛健」「自重自恃」の校訓のもと、社会で活躍する数多の人材を輩出してきた名門校の校長としての責を重く受け止め、更なる発展に力を尽くす所存です。
 本校は平成28年度神奈川県の県立高校改革実施計画Ⅰ期において「理数教育推進校」の指定を受け、その実践と成果により、令和元年文部科学省からスーパーサイエンスハイスクール(SSH)の指定を受けました。県立高校改革実施計画Ⅱ期においては「学力向上進学重点校」の指定を目指す「エントリー校」と位置付けられています。
 情報化やグローバル化が急速に進行し、従来の既成概念や手段では対応ができない今、若者に期待される力は、自ら課題を見つけ、その課題解決のために仮説を立て、順序立て、解決に向けて実践する力です。社会の仕組みが急激に変容していく時代にあって、リーダーシップを取り、時代を切り拓いていく人材に求められる力です。それは、本校が進めているSSHの取組みの根幹に据えている、論理的思考力・課題発見・解決能力、情報活用・発信能力、国際性の獲得を目指す学びに重なります。本校の取組を推進していくことがこれからの社会に求められる人材育成に繋がるものと自負しております。
 また、昨今の全世界を巻き込む危機や変化は政治や経済、文化という社会の変容を余儀なくします。この急激な変容に対処しうる柔軟な思考や、多くの人間と協働するための調整能力、コミュニケーション能力、こうした力は、個人の作業や学問の追求では獲得し得ません。人間同士の豊かな関係性の中でこそ培われるものです。多摩高等学校の伝統ある学校行事や部活動の取組、高い次元での自己実現への志向はまさに、これからの時代に求められる総合的な人間力を培うものです。
 こうした新たな学びを進められるのも、多摩高等学校が培ってきた進取の校風の素地があってこそ、と感謝するとともに、私たち教員も社会の変化に対応し、成長する存在でなければならないと思いを新たにしております。
 同窓会の皆さまが築かれてきた伝統を堅持し、未来を拓く人材育成を教職員一同、心を一にして進めてまいりますので、引き続きご支援・ご協力を賜りますようお願い申し上げてご挨拶に代えさせていただきます。

多摩高の歴史は、こちら
 

学校長ご挨拶(2018)

2018年08月24日(金) | コメント(0)

         ごあいさつ       

 去る3月6日、殿川会長様を始め多数の来賓のご臨席を賜り、第60回卒業式を挙行しました。入学した生徒が卒業して学校の“仕事”が終わる、と考えますと暦ひと巡りの“仕事”が完結し、平成30年度の多摩高の“仕事”はすべて“セカンド・ステージ”に入りました。
 校舎落成の機会を捉えて、昨年11月24日には創立60周年・校舎落成記念式典を挙行しましたところ、日ごろ本校の教育活動にご協力・ご支援いただいております多くの同窓生の方々にも御列席賜りました。安部実行委員長を始め、実行委員の皆様の御尽力はもちろん、同窓会会員の母校への御厚情、記念事業に対する御理解と御協力に深く感謝申し上げます。
 さて、県立高校改革実施計画の中で本校に関わりの深い取組として、学力向上進学重点校の指定があります。本校はその「エントリー校」17校の1校として、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善や組織的な進路指導の充実等の取組を推進してまいりました。加えて、「理数教育推進校」の指定校として、生徒による主体的な探究活動の充実にも取り組んでまいりました。こうしたことで、本校の教育活動の充実が促進されつつあります。今回、「エントリー校」の中から4校(横浜翠嵐、柏陽、湘南、厚木)が学力向上進学重点校の指定を受けました。本校は引き続き次年度以降の指定を目指す立場ですが、こうした目標に向かって取組を進めていくことが、在校生にとってもより高い目標に向かって行ける力をつけさせる、良い効果があるものと考えております。
 次に、新校舎落成後の対応ですが、諸般の事情から旧校舎の除却が見送られて今年度にずれ込みました。今後のグランド整備~外構工事も1年ずつ遅れるものと思われます。一時的とはいえ、工事の進捗に伴い教育活動に影響が見込まれますが、最小限にとどめるよう努めてまいります。
 環境の変化はありますが、いつも申し上げているとおり、「質実剛健」、「自重自恃」の校訓のもと、創立時から受け継がれる“多摩高らしい”生徒の気風は変わることはありません。私が着任いたしましてから今日まで、安部前会長様・殿川会長様を始めとして、会員の皆さまには本校の教育活動にご理解とご支援を賜りまして、誠にありがとうございます。本校のよき伝統を守り、皆様の母校の発展・充実に引き続き努めてまいりますので、引き続きお力添えを賜りますようお願い申し上げて、ご挨拶に代えさせていただきます。

学校長ご挨拶(2017)

2017年06月19日(月) | コメント(0)

         ごあいさつ       

 去る3月3日、安部会長様を始め多数の来賓のご臨席を賜り、第59回卒業式を挙行しました。59期の卒業により、本校1期生からの卒業生の累計は2万人を突破しました。
 続く3月9日、待望の中央棟・西棟の引渡し式が行われ、既に使用している東棟と接続する形で教室棟3棟が全て完成しました。
 校舎落成の機会を捉えて60周年記念事業を発案しましたところ、安部会長様には実行委員会委員長に就任いただき、前にも増して本校の学校運営にご協力・ご支援いただいておりますことに感謝申し上げます。
 さて、昨年のご挨拶の中で、県立高校改革実施計画の中で本校に大きな影響のある取組をご紹介したところです。学力向上進学重点校の指定を目指す「エントリー校」、「理数教育推進校」の指定校として、本校の教育活動の充実が促進されつつあります。こうした改革は、在校生にとってもより高い目標に向かって行ける力をつけさせる、良い効果があるものと考えております。
 新しい要因による環境の変化はありますが、いつもご挨拶で申し上げているとおり、「質実剛健」、「自重自恃」の校訓のもと、創立時から受け継がれる”多摩高らしい”生徒の気風は変わることはありません。
 私が着任いたしましてから今日まで、安部会長様を始めとして、会員の皆さまには本校の教育活動にご理解とご支援を賜りまして、誠にありがとうございます。母校に寄せる思いの強さを常に感じております。本校の良き伝統をしっかり守り、皆様の母校の発展・充実に引き続き努めてまいりますので、11月に予定している記念事業も併せて、引き続き一層のお力添えを賜りますようお願い申し上げて、ご挨拶に代えさせていただきます。

学校長ご挨拶(2016)

2016年09月13日(火) | コメント(0)

         ごあいさつ       


 この4月、本校は61期生を迎えました。それは、1期生が入学されたときと同じ干支に戻って2巡目に入ったことを示しています。
 既に使用している東棟と接続する形で、中央棟と西棟を現在鋭意建築中です。平成28年度中に校舎新築を完了する予定です。
 さて、神奈川県教育委員会は平成28年1月、県立高校改革実施計画を策定し、平成30年度の「新」学力向上進学重点校の指定を目指す「エントリー校」として、本校を含む17校を今年度から指定しました。この指定を受けることで、教育課程の改善など本校の教育活動の充実が促進され、在校生にとっても結果として高い目標に向かって自己実現を果たせるようになっていくものと考えております。
 このように、「暦」、「校舎」、「改革」の3つの新しい要因が同時期に本校に到来したことになりますが、多摩高校を取り巻く環境の変化はあっても、昨年度のごあいさつで申し上げたとおり、「質実剛健」、「自重自恃」の校訓のもと、創立時から受け継がれる“多摩高らしい”生徒の気風は変わることはありません。
 私が着任いたしましてから1年間、安部会長様を始めとして、会員の皆さまには本校の教育活動にご理解とご支援を賜りまして、誠にありがとうございます。母校に寄せる思いの強さを、皆様に接して常に感じております。本校のよき伝統をしっかり守り、皆様の母校の発展・充実に引き続き努めてまいります。
 また、校舎落成の機会を捉えて、記念事業について検討を進めてまいりたいと考えておりますので、引き続きお力添えを賜りますようお願い申し上げて、ご挨拶に代えさせていただきます。


学校長ご挨拶(2015)

2015年08月01日(土) | コメント(0)

   着任のごあいさつ      


 この4月1日付けで、県教育委員会高校教育企画課長から転任してまいりました。三辻訓前校長の後を承け、微力ではございますが「学力向上進学重点校」としての本校の使命が果たせるよう取り組んでまいります。

ご案内のとおり、皆様の思い出深い学び舎のうち、旧3棟・4棟は既に除却が完了し、主に2・3年生のHR教室は新校舎の一部である東棟に配置してあります。旧1棟・2棟・特別教棟(もはや「新館」と呼んでは混乱を招きます。)を使用しながら、今年度中に除却跡に東棟と接続する形で中央棟、西棟の新築工事を始め、平成28年度中に校舎新築を完了する予定です。
校舎が新しくなりましても、「質実剛健」、「自重自恃」の校訓のもと、創立時から受け継がれる“多摩高らしい”生徒の気風は今後も堅持されることでしょう。

さて、今年1月に神奈川県教育委員会は、県立高校改革基本計画を策定し、公表しました。今年度中には具体の校名を含む“実施計画”を策定することとしています。再編・統合という対象でない学校も含めて、基本計画では「すべての県立高校が改革に取り組む」としていますので、本校にも改革の波は打ち寄せてまいります。

どのような改革が行われるにしても、安部会長様を始めとして、同窓生の皆様の母校に寄せる思いの強さを、皆様に接して常に感じております。本校のよき伝統をしっかり理解し、皆様の母校の発展・充実に努めてまいりますので、会員の皆様のご理解・ご支援を賜りますようお願い申し上げて、ご挨拶に代えさせていただきます。



学校長ご挨拶 (2014)

2014年12月21日(日) | コメント(0)

校 長 三辻 訓
 
新たな学び舎で
 
 本校はこの春五九期生二七九名を迎えました。また、新校舎のうち、東棟が完成するなど、多摩高校は新たな時代を迎えました。
「自重自恃」「質実剛健」を是とする校訓のもと、先達が掲げた高い理想の精神を具現化する意味で、新たな時代に対応するとともに、伝統の継承が図られることが期待されます。

 本校は「学力向上進学重点教育実践校」の継続指定を受けてから、二年目を迎えました。川崎地区唯一の指定校として、今まで取り組んできた「多摩高等学校『学びのビジョン』」をふまえて、生徒たちの学びの機会をさらに発展させる取組みを続けて参ります。
今日の社会は想像を上回る速さで変化し続けています。私たちが何を求め、何を目指そうとしているのかが、これまで以上に問われてきています。

  そうした動きの中で、「知のあり方」もまた、新たな局面を迎えています。「知は力」という言葉のとおり、日常生活の中にもある「素朴な疑問」を自分の中でいかに問題解決の道筋へと結びつけていくかが、重要な鍵を握っています。そのためには、さまざまな分野に対する関心を持ち、広い視野と深い洞察力でものごとを考えていくことが必要です。
さらに、そこから見いだされることを、他の知と連携し、さらに飛躍させていくのがこれからの時代の私たちの方向性を指し示していきます。
  本校の教育課程は、これからますます多様化する社会の中で求められるそうした諸能力を育てるためにさまざまな仕掛けがあります。
よき多摩高校の伝統と新しい学びの場が融合し、発展していくことを楽しみにしております。


学校長ご挨拶

2014年11月20日(木) | コメント(0)
校 長 三辻 訓
これからの「知」をめぐって

本校はこの春五八期生280名を迎え、新たな季節のスタートとなりました。今度の一年生は、新しい制度のもと行われた入学者選抜の門をくぐり抜けて、多摩高校に入りました。
「自重自恃」「質実剛健」を是とする本校の教育目標のもと、先達が掲げた高い理想の精神を具現化する意味で、伝統の継承が図られることが期待されます。

今年度、本校は「学力向上進学重点教育推進校」の継続指定を受けました。川崎地区唯一の指定校として、今まで取り組んできた「多摩高等学校『学びのビジョン』」をふまえて、生徒たちの学びの機会をさらに発展させる取組みを続けて参ります。

今日の社会の中で、「知のあり方」が問われ続けています。科学の分野では、近年立て続けに日本人のノーベル賞受賞者が出ております。理系離れが叫ばれる中、受賞者の経験として共通しているのが、小学校時代から「知りたい」という欲求を強く持っていたということと、その対象に向けてしつこいまでに突き進んでいくこだわりがあるということです。
 前者は、日常生活の中にもある「素朴な疑問」を自分の中でいかに問題解決の道筋へと結びつけていくかが、その後の研究活動を支えるひとつの基礎となっているということです。
一方、後者は、どんなに失敗してもそれを材料にして、目標達成を成し遂げるために「あきらめない」と言うことの大切さを説いています。

本校の教育課程は、これからますます多様化する社会の中で求められるそうした「課題解決力」をはじめとする諸能力を育てるためにさまざまな仕掛けがあります。
現在、新校舎完成に向けて工事も順調に進んでいます。よき多摩高校の伝統と新しい学びの場が融合し、発展していくことを楽しみにしております。