広報同窓生


今年の箱根駅伝の立役者である前野陽光さん(53期、早稲田大学競走部4年生)、脇田のどかさん(55期、青山学院大学陸上競技部マネージャ3年生)が同窓会、現役高校生に向けてコメントを寄せてくださりました。

前野陽光さん(53期、早稲田大学競走部4年生)からのコメント

 多摩高校・早大の先輩である矢澤曜さん(50期)(箱根駅伝4年間出場・1年生で区間賞)を目標に、箱根を走ってチームで優勝することを目指してこれまで活動してきました。神奈川県の高校長距離のレベルは決して高くはなく、高校で競技を引退する選手が多くいました。そんなこともあり私は、自分のように一般入試で大学に入った選手でも活躍できるという事を、今の高校生に示したいという想いでやってきました。

4年生の今回はじめて箱根駅伝の16人のメンバーに選ばれ7区にエントリーされましたが、当日、エントリー替えとなり、結局、私は一度も箱根を走る事は出来ませんでした。4年間を振り返ると悔しかった事の方が多かったですが、レベルの高い大学部活動の環境では学ぶ事もたくさんありましたし、高校までと比べてもまた一段とやりがいを感じながら競技する事ができました。4年間挑戦して本当に良かったと思っています。現在高校生である学生の選手のみんなにも、将来是非高みを目指して競技して欲しいと思っています。


前野陽光さん(53期、早稲田大学競走部4年生)



脇田のどかさん(55期、青山学院大学陸上競技部マネージャ3年生)からのコメント

  私が大学でも陸上競技に携わりたいとマネージャーになる決意をしたのも、多摩高校陸上競技部での3年間があったからこそです。自分が競技者であった経験を生かし、選手目線のマネージャーになれるよう日々心がけています。
 第92回箱根駅伝に向けても緻密に計画を立てたり、当日の行動予定や役割分担などの細かな確認をしたりと女子マネージャーならではの仕事でチームに貢献しました。全部員がそれぞれの立場で責任を果たした結果が今回の優勝に結びついたと思います。
 最上級生となる今年は、リーダーシップを発揮し、マネージャー間の連携をさらに深めチームをまとめ上げたいと思います。


右が脇田のどかさん(55期)
左は多摩高陸上部の1年先輩・山田千晶さん


お忙しいところ、寄稿いただきありがとうございます。
これからも頑張ってください。応援しています。 
多摩高同窓会一同






 山田清機さん(24期)の新刊が上梓されました。

 同窓会報(2014.7.1)に「久間木先生のこと」というユニークなエッセイを寄稿された、ノンフィクションライターの山田清機さん(24期)が、12月18日に新刊を上梓されました。

 『東京湾岸畸人伝』(朝日新聞出版)。東京湾岸で生きる人々の“生き様”を活写したノンフィクション作品です。
前著の『東京タクシードライバー』(朝日新聞出版)は昨年の新潮ドキュメント賞の候補作になっており、ますますの活躍が期待されます。

(ご参考)amazonのリンクはこちらです。 
http://www.amazon.co.jp/%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E6%B9%BE%E5%B2%B8%E7%95%B8%E4%BA%BA%E4%BC%9D-%E5%B1%B1%E7%94%B0%E6%B8%85%E6%A9%9F/dp/4023314676/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1449915785&sr=1-1





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多摩高校55期生の遠藤共峻(えんどう ともたか)君が、この9月からアメリカは東部のニューヨーク州にある私立ロチェスター大学に進学しアメリカでの留学生活をスタートさせました。彼はジュニア時代からスカッシュ競技で世界の大会で上位を競い(オーストラリアスカッシュオープン優勝)、多摩高現役時代も日本スカッシュ協会の強化選手として海外遠征を重ね同年代の世界ランキング上位争いを演じました。(3年生の合唱コンクールでは、遠征と重なり優勝のアンコール時にクラスメイトが掲げる「香港なう」と書かれた大きな写真で出演?したのが印象的。57期生は記憶にあるのでは。)高校卒業後はアメリカでの留学準備のためにオーストラリアの大学予備教養課程に1年間留学する中で各分野の力を高め、同大にチャレンジし見事入学を成し遂げたものです。同大は1850年建学の全米トップクラスの大学で、「新アイビー・リーグの一角」にあると高く評価される他、2002年にニュートリノ観測研究でノーベル物理学賞受賞の小柴昌俊東京大学名誉教授が、かつてその博士課程に留学し博士号を取得したことでも知られる由緒ある大学です。


最後列真ん中が遠藤君

 
以下は、ここで自然豊かで広大なロチェスター大学敷地内での寮生活とともに、キャンパスライフをスタートさせた遠藤君にインタビューを依頼し、1セミスター(半年で1セミスター×8の4年間で卒業)に4、5回あるという試験期間中の忙しいところを、快くそれに応じてくれたものです。

Q1  ロチェスター大学では日本流に言えば、何学部何学科でどのようなことを学んでいますか。また、現時点で将来目指している方向性(専攻、専門分野)はどのようなものですか。
A1  アメリカの私立大学は日本のように、大学入試の際に学部が決まっている必要がありません。私の大学では入学してから、幅広く勉強して3年生までに専攻を決める形式になっています。ちなみに私は、生物・化学系をメインに勉強していこうと思っています。
 
Q2  アメリカ(あるいは外国)で学ぶことや、暮らすことの面白さ(興味深さ)とはどのようなところですか。
A2  毎日、何かしら新しいことを発見できる新鮮な日々が最高に楽しいです。例えば、ありきたりですが、文化や価値観の違いなどを知ったときは、特に面白さを感じます(食事の違いや、人種問題への考え方など)。そのような違いを知ることで日本の良い点、悪い点も考えさせられます。
勉強で言えば、同じトピックでも、日本とはカリキュラムが違うため、全く違う角度から勉強することが出来ます。そのため、そのトピックの内容をより深く理解することが出来ます。また、勉強の用語がそのまま日本語に訳されていることが多くあり、そういうのを見ると面白いと感じます(例えば、ゴルジ体は英語でgolgi body といいます。)。
 
Q3  逆に、難しさやギャップを感じるのはどのようなところですか。
A3  授業はもちろん英語なので、内容が理解しづらいことが多々あります。ただ、大学側の勉強のサポート環境がしっかりしているので、人より多少勉強すれば大丈夫です。
また、週末のパーティーには苦戦しています。そこでの立ち居振る舞いも自分の文化に即したネイティブなものではないだけに、どうもモテる気がしません。美女!?をゲットする道のりは相当に遠そうです。
それと、普段から体重をキープするのも難しいです。やはり、食事は脂っこかったり、甘すぎたりするので、気にしないで食べていると簡単にウエイトオーバーになってしまいます。これまで以上に、食べ物のバランスなども気にするようにしています。

Q4 ロチェスター大学の特色等について、あるいは現地の様子について等、遠藤君なりの印象は如何ですか。
A4  ロチェスター大学の特色は、必修科目が1セミスターの英語のみであるということでしょう。そのため、学生が専攻などに縛られることなく、本当に興味あることのみを勉強できます。ただ、授業のペースが早く、内容が濃く、成績のつけ方が厳しいので、みな、勉強の取り組み方は真剣そのものです。私自身、平日は夜1時、2時くらいまで勉強しています。その分、休日など時間があるときには、みんなで集まり夜遅くまで盛り上がることもあります。そんなこともあって、一般にアメリカの大学は卒業するのが難しいといいますが、ロチェスター大学ではほとんどの人が卒業できているようです。
また、夏休みは3か月、冬休みは3週間と長く、自分の思いに応じてまとまった時間を過ごすことができるのも大きな魅力です。
そして、なによりの特色は気候ではないでしょうか。寒いときは、なんと-20度にもなり、猛吹雪も珍しくないとか。そのスケールの大きさというものも、これまでの気候に関する私のイメージを覆すものになりそうです。
 
 
Q5  ジュニア時代から世界で活躍してきたスカッシュのその後の活動の様子や、アメリカの大学でのスポーツへの取組みの特色はどのようですか。
A5  アメリカの大学は勉強のみならず、スポーツにも大変に力を入れています。全米、全世界からトップ選手やトップコーチを各大学がスカウトしているため、大学リーグはかなりレベルが高いです。実際、私が所属するロチェスター大学のスカッシュチームも、選手11人中アメリカ人はただ一人という国際色豊かな構成で、コーチは元世界4位の実力者です。ロチェスター大学は昨シーズン、全米7位に終わったので、今シーズンは1位を目指し、ほぼ毎日練習に励んでいます。
そして、関連する奨学金制度も充実しており、私自身もスポーツ+学問による奨学金により、年間授業料(年間約450万)を全額、返済なしで負担してもらっています。
このように高校卒業後、スポーツも勉強も頑張っていきたいという人には、アメリカの大学は素晴らしい環境です。
 
Q6  今後、あるいは将来への抱負と多摩高校の現役生への一言メッセージ
A6  海外の大学に行くことは、このところ日本人にとっては稀で敬遠されがちな選択肢であるのかも知れません。ただ、進学ということだけに限らず人と違うことをした分、他の人が持ち得ない価値ある経験ができることも事実であり、このことがきっと大きな財産になると私は考えます。私の抱負として、自分にしかない色を持てるようにこれからも努力していきたいと思います。
多摩高生は自由です。人と違うことに全力を尽くすことができ、それが受け入れられる素晴らしい環境が多摩高校にはあります。そんな皆さんは社会の枠や固定観念にとらわれず、自分が本当にやりたいことを全力でやるべきだと、卒業生として思います。
 

Q7  その他、今の思いを。
A7  私は、日本の大学に通う、どの友達より大変な日々を過ごしていると思います。同時に、誰よりも楽しく充実した日々を過ごし、誰よりも素晴らしい経験をしている自信があります。ここに来たことへの後悔はなく、このことを心から誇りに思っています。

(2014年10月18日)

 朝日新聞神奈川県版で「青春スクロール 母校群像記」で多摩高校の連載がはじまりました。これまで翠嵐高校・小田原高校・厚木高校・平沼高校・平塚江南 高校・聖光学院・横須賀高校といった伝統ある高校が登場いたしました。同窓生の活躍ぶりが多摩高校時代の思い出とともに語り継がれます。毎週金曜日に掲載される予定です。どうぞお楽しみに。