OB・OG会

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【編集後記】県立多摩高校野球部 部史(創部60周年記念事業)より


【編集後記】

▽今年(2017年=平成29年)の夏の神奈川大会に出場した多摩高野球部の3年生諸君が高校の60期生ということで、60周年という記念の年の刊行を目指して4年がかりで取り組んできた野球部の部史がようやく完成。
こうして関係者のお手元に届けることができ、肩の荷を下ろした気持ちだ。今回の部史は多摩高開校の1956年(昭和31年)入学の1期生から、1975年(昭和50年)入学の20期生のチームまでを扱っており、1期から60期のすべての期間を網羅したものではないことをお断りしておく。

▽多くの野球部OBの方々に貴重な寄稿を仰いだとはいえ、編集などの作業が個人の仕事となったため、60年間という極めて長い歳月のすべてをカバーすることができなかったという事情による。また、昭和30年代に高校生活を送った野球部草創期の先輩諸氏の多くがすでに、社会の第一線から退かれた高齢世代となっていることも、まずは部史の先行編集・早期刊行に取り組んだ理由だ。ぜひとも事情をご賢察の上、ご寛恕たまわりたい。

▽さて、多摩高14期生である編集子のほぼ一回り上の世代の先輩諸氏から、現役当時に一緒にプレーをした同世代のOB諸兄、さらには20期までの後輩OB諸兄のさまざまな部活体験を読ませていただいての感想は、高校野球というスポーツを通じ、厳しい練習の日々や仲間との絆の深まりなど、10代後半のかけがえのない「時間と空間の共有」に対する感謝の気持ちを改めて確認できたことだ。

▽野球部同期との仲間でも最長2年半足らず、1年先輩と1年後輩に当たるチームメートでは1年半、3年生と新入部員ではわずか4カ月に満たない野球部生活だったにもかかわらず、OB会の活動などを通じて高校卒業後の付き合いが長く続くのか。功罪はあろうが、一心不乱に白球を追うという日々の部活動の密度の濃さゆえに培われたチームワークのなせる技ではなかろうか。いつの日か、21期以降の多摩高野球部チームの貴重な体験が語り継がれていくことを希望し、筆を擱きたい。(伊藤)

 
神奈川県立多摩高校野球部 部史 (創部60周年記念事業)より転載


 

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