59期

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59期手記③  多摩高59期

2016年09月07日

59期手記③


いつもと変わらずグランドに立ったつもりだった。それに、勝つ自信も持ってグランドに立った。

初回、いきなり暴投をして、痛い先制点を与えてしまった。気持ちを切り替えようとしたがその後も自分の思うようなプレーができずに失点を重ねていった。そして7回裏7点差ツーアウト2塁の場面で打席に立った。一本出ればまだ試合は続くところでレフトフライ。レフトがボールを捕った瞬間、悔しさや恥ずかしさや情けなさや、いろんな感情が出てきて、さらに責任を感じた。とても短い7イニングだった。

今まで何のために練習してきたのだろう。朝早く起きて、学校で練習をし、ご飯を見るのが嫌になるくらいにご飯を食べ、家に帰ってからもバットを振って、一体何のためにやってきたんだろう、この日のためだったんじゃないか、と負けた直後のベンチ裏で何度も思った。そして同時に、俺がちゃんと投げてれば、ちゃんとアウトを取れてれば結果は違ったかもしれないのに、と一番強く思った。
今までやってきたことに後悔はない。試合の直前までやれることはやった。だが、試合の日、あの日にだけ悔いが残った。野球は怖いものだと初めて知った。


応援してくれた多摩高の、59期の仲間には本当に申し訳ない気持ちでいっぱい。
ベンチの裏からみんなの前に出たときはあんなにたくさん来てくれていたのを知ってびっくりした。ただその分、申し訳ない気持ちも溢れてきた。監督や先生は、選手は頑張ったから励ましてあげてほしいと言っていたけど、すぐにでも飛び出していって否定したかった。応援してもらった分は結果で返す、ずっとそう思っていたからだ。あんな遠くまで最高の応援だったのに勝てなくて本当にごめん。最高の応援をありがとう。

多摩高野球部に関わってくださった全ての方にも感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました。

59期副主将鈴木慶太

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